熱帯夜とメラトニン
気温が30℃以上で湿度80%以上などという環境では心地よい睡眠が得られるわけがありません。気温が26℃以上だと、1℃上がることに睡眠異常となる人が約3%ずつ増えていくそうです。人は、睡眠状態にある時には体温が下がっています。これは夜になると、ヒトの身体的な行動が低下して、体内でのエネルギーの消費、即ち熱の産生が少なくなるために体温が下がることによります。逆に日中はエネルギーの消費が多いので熱産生が高く、皮膚から熱をどんどん放散させて体温を一定に保ち、体の機能を維持しています。しかし、熱帯夜のように外気温が高いと、体温との温度差が小さく産生している熱は体外に放散し難くなり、睡眠に入り辛くなるそうです。眠りは、体の中心部分(頭腔、胸腔、腹腔など)の温度である「深部体温」が下がることで、ホルモンの一種「メラトニン」分泌量が増えて起こります。しかし、高温多湿の環境では、深部体温が下がらず、メラトニンの分泌量が減るために「質の良い眠り」が妨げられることがわかっています。この時期の睡眠不足は、「夏バテ」にもつながります。「質の良い眠り」を作るには、メラトニンの分泌量を増やす原料となるセロトニンがポイントです。